正しい電磁弁の選び方:専門的かつ実践的なポイント

工場設備や水配管、空気ラインなど幅広い産業用途で活躍する電磁弁(ソレノイドバルブ)。その性能と寿命を最大限に引き出すためには、使用環境や流体の特性に最適な製品を選定することが非常に重要です。以下の選定ポイントと注意事項を押さえれば、最適な電磁弁選びが簡単になります。

1. 流体の種類と特性

  • 使用する流体の種類(気体・液体・特殊流体)や、酸・アルカリ性腐食性など、性質に合った材質(例:ステンレス製や樹脂製)を選択してください。
  • 腐食性液体には、完全な不錆鋼や適合するゴム材質のシールを持つ電磁弁が推奨されます

2. 流体・周囲温度

  • 高温流体の場合は、耐熱性材料または構造(ピストン式や高温対応フッ素ゴムシールなど)を採用したモデルを選んでください。標準的な使用温度範囲を事前にメーカー情報で確認しましょう

3. 流体の状態・粘度

  • 気体/液体/混合状態に応じて専用タイプを選びます。
  • 高粘度流体(50cSt超)を扱う場合は、専用の高粘度対応電磁弁を使用してください

4. 圧力と流量・接続口径

  • 使用圧力に見合った構造(直動式・分布直動式・パイロット式など)や設計を確保します。圧力差が0.04MPa未満の場合は直動式が適します
  • 管径が大型(例:DN25、DN50超)の場合は、特に対応型を選ぶとともに、フランジ接続が必要なケースもあります
  • 流量と管径の適切な組み合わせを選定し、計算式やカタログ値を参考にしましょう。

5. 電気的条件・動作方式

  • 電源電圧(AC/DC、定格電圧±15%以内)を現場に合わせて選定。
  • 作動方式:ノーマルクローズ(常時閉)・ノーマルオープン(常時開)や、可動時間、頻度に合った機種を選びましょう

6. 環境要件・安全性

  • 動作頻度の高い現場には高耐久型や信頼性の高い大手ブランド製を推奨します
  • 周囲温度や湿度、粉塵、振動、防爆要件などにも適合する製品を選択してください。

電磁弁 取付・使用時の注意事項

  • 弁体上の矢印を流体の流向と一致させ、必ず垂直に上向きで取り付ける
  • 設置前に配管内を洗浄し、フィルターを弁前に設置して異物混入を防止する
  • 取付後は数回通電し、適温状態にしてから本運用としてください。
  • 配線時の電圧変動にも注意し、製品の定格範囲(±10~15%)内で使用が必要です。
  • 縦管や横向配置の際はメーカー推奨を確認し、逆止弁設置など逆流防止にも配慮してください。

補足アドバイス

  • 非常時の動作やメンテナンスの容易さも長期利用を見据えて重要な選定基準です。
  • 対象となる流体が食品衛生や高度な純業など特殊用途の場合は、適合認証を得ているモデルを選ぶのが安全です
  • サイズ選定や取付姿勢、作動音など、疑問点はメーカーや専門商社に相談しましょう。
  • 正しい選定と設置により、装置全体の信頼性と長寿命化、メンテナンス負担軽減が実現します。用途や現場環境をしっかり把握し、最適な電磁弁をお選びください


当社のご提供内容

Nishoshin株式会社では、産業用から衛生仕様まで幅広いソレノイドバルブを取り扱っております。
海外メーカー製品の輸入・販売に加え、日本市場に適した仕様提案、認証取得サポート、小ロットからの安定供給を実現します。
また、現場の条件に合わせたカスタム仕様や短納期対応も承ります。

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